柴犬専門の私が、なぜトイプードルの本を書いたか
このブログは柴犬専門です。私が育てているのも、ふく(6歳・メス)とあん(2歳・オス)の柴犬2頭だけ。それなのに、なぜかトイプードルの本を書いてしまいました。
少し事情を話させてください。
きっかけはムーちゃんとの出会い
娘の同級生の家に遊びに行ったとき、トイプードルの「ムーちゃん」に初めてちゃんと向き合う機会があった。
私はとっさに「あ、全然違う」と思った。
柴犬の触感、柴犬の動き方、柴犬のリアクション——それとは別のものがそこにいた。「犬は犬でも、全然違う」と、最初の5分で悟った。そこから、娘の同級生のお母さんと一緒に、トイプードルのことを一から調べ始めた。
調べてみると、情報がバラバラすぎた
トイプードルの吠え問題について調べると、出てくるのはどれも断片的な情報ばかり。「無視する」「ご褒美で教える」「ケージに慣らす」——個別のTipsはあるけれど、「なぜ吠えるのか」「犬種的な背景」「分離不安との関係」が整理されている情報が見当たらなかった。
専門書はあっても、「プードル飼い初心者が手元に置いて、困ったときにすぐ引ける」ような一冊がない。
それで気づいたら、自分で書き始めていた。
柴犬飼いが書くからこそ「比較」ができた
柴犬をずっと育ててきたから、「柴犬との違い」という視点で書けた。これが意外と役立った。
たとえば分離不安。柴犬はそもそも一人の時間を割と好む犬種が多い。でもトイプードルは人間との絆が非常に強く、留守番が苦手な子が多い。この「犬種の気質の違い」を踏まえないまま対策すると、見当違いのことをしてしまう。
涙やけも同じで、柴犬にはほぼない悩み。プードルは目が大きく、涙が流れやすい構造をしている上に、食事の質が影響することが多い。「なぜ起きるか」が分かると、対処がかなり違ってくる。
読み終えたとき「迎える前に読みたかった」と思ってほしかった
書き終えて、自分でも読み返してみた。柴犬しか知らなかった私が一から調べたことが、正直にまとまっていると思った。トレーナーでも獣医でもないからこそ、「同じ目線で一から調べた者」の視点で書けた。
Kindleで出版することにした。
こんな人に読んでほしい
- トイプードル(またはプードルミックス)を飼い始めた
- 吠え・分離不安・涙やけのどれかで困っている
- 柴犬など「吠えが少ない犬種」を育ててきて、初めてプードルを迎えた
柴犬ブログのコーナーで宣伝するのは不思議な感じもするけれど、「犬を育てることへの向き合い方」は犬種が変わっても通じるものがあると思っています。
Kindleなのでスマホですぐ読めます。もしプードル系の犬を育てている人がいたら、手渡してもらえると嬉しいです。
よくある質問
Q1. 柴犬の飼い主が、なぜトイプードル本を書いて大丈夫だと思ったのですか?
正直、最初は私自身も「柴犬しか飼ったことがない私が書いていいのか」と何度も自問しました。最終的に書く判断ができたのは、「同じ目線で一から調べた素人」の立場で書けるという確信があったからです。トレーナーや獣医が書く専門書は世の中にたくさんあります。でも「初めてプードルを迎えて、何から調べていいかわからない」人の隣に座って一緒に調べていく感覚で書ける人は意外と少ない、と気づきました。
Q2. 柴犬とトイプードルで、特に違うと感じたポイントは何ですか?
3つあります。①分離不安への弱さ(プードルは人との絆が非常に強く、留守番が苦手な子が多い)、②吠えの種類(プードルは要求吠え・警戒吠えが両方出やすい)、③日常の手入れ(カットの頻度・涙やけ・毛玉対策)。柴犬は基本的に「人との適度な距離感」を好み、被毛も換毛期以外は手間が少ない犬種です。この性格・体質の差を踏まえずに「犬全般のしつけ本」を読むと、的外れな対策になりがちでした。
Q3. 本を書くにあたって、どんな情報源を当たりましたか?
複数の獣医監修書籍・JKC(ジャパンケネルクラブ)の犬種解説・プードル専門ブログ・トリマー向け資料・実際にプードルを飼っている知人(娘の同級生のご家庭含む3軒)へのヒアリングです。1次情報を必ず複数当たって、矛盾があれば獣医書籍を優先し、その上で「初心者にどう伝えるか」を整理しました。あとがきに参考文献は列挙しています。
Q4. プードル以外の犬種(マルチーズ・シーズーなど)にも応用できますか?
部分的に応用できます。分離不安や留守番対策の章は、人懐っこい小型愛玩犬全般に共通する内容になっています。一方で、涙やけ・カット頻度・毛玉対策はプードル固有の体質に基づく記述が多いので、他犬種にそのまま当てはまるわけではありません。「プードル特化7割・小型愛玩犬共通3割」くらいの配分だと思ってもらえると、誤解が少ないと思います。
Q5. 柴犬の本も書く予定はありますか?
すでに何冊か書いています(このブログの「References」リンクから辿れます)。実は「柴犬専門の私がプードル本を書く」流れになる前に、柴犬本数冊が先にあって、その経験で「Kindleで自分の言葉でまとめる」感覚が身についていました。プードル本は私にとって「専門外への越境」でしたが、そのぶん「初心者目線でゼロから組み立てる」執筆体験になり、結果的に柴犬本にも還元される学びがありました。
書いてみてわかった「プードル本市場」の特徴
執筆中に競合書籍を一通り読んでみて気づいたことを補足しておきます。
プードルは日本で長年人気犬種上位に居続けているので、書籍市場には既存の良書がかなり並んでいます。獣医師が書いた医学的な解説書、トリマー監修のグルーミング本、訓練士の行動学書籍など、専門家の本は充実しています。一方で「飼い始めて1〜2ヶ月、最初の関門で困っている人」向けの本は意外と少なく、あっても情報密度が高すぎて初心者には消化しきれない印象でした。
私が狙ったのはまさにこの隙間で、「迎えた直後に手元に置いて、困ったら最初に開く本」というポジショニングです。実際に書きながら、「これは初心者には難しすぎる説明だな」と感じた箇所を何度も書き直しました。
あんとふくに教えてもらった「犬を一から理解する手順」
最後にこれだけ書かせてください。プードル本を書く過程で何度も助かったのは、ふく(柴犬・6歳)とあん(柴犬・2歳)が同じ家にいたことでした。
犬種が違うとはいえ、「犬を一から理解する」順番は共通しています。①体の構造を知る、②犬種固有の気質を知る、③日常の癖を観察する、④異常のサインを覚える、という4段階です。柴犬2頭で身につけたこの4段階の感覚があったから、プードルについても同じ手順で整理することができました。
つまり「専門外の犬種でも書ける」のは、犬という生き物への向き合い方の型ができていたから、ということなのだと思います。これは犬を飼っている全ての人にとって、「2頭目以降の理解が早くなる理由」でもあると思います。
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この記事を書いている人
久保里奈(くぼ りな・39歳)
神奈川県逗子市在住のフリーランスデザイナー。
柴犬「ふく(メス・6歳)」「あん(オス・2歳)」と暮らしています。
柴犬専門で10年、咬みつき癖や手作りごはんの試行錯誤の記録を綴っています。
タグ: #トイプードル#Kindle本#吠え#分離不安#涙やけ