犬のトイレトレーニング——ふくとあんで失敗して学んだこと

ふくを迎えた最初の3ヶ月で、私は何度も「なんでここでするんだ」と思いました。シートの横にする、シートを噛んでぐちゃぐちゃにする、見ていないすきに家具の裏でこっそりする。なんとなく「いつかできるようになる」という期待だけで乗り切ろうとしていたのが、失敗の根本原因でした。

あんの時はふくで失敗した分だけ知識が増えていたので、同じ失敗を繰り返さずに済みました。この記事はその経験をまとめたものです。

犬のトイレで「場所を覚える」仕組み

犬は「前にここでした」という嗅覚的な記憶でトイレの場所を判断します。「ここでしてよかった」「ここで褒められた」が積み重なることで、自分からそこに向かうようになります。逆に言うと、一度でも「この場所でした感覚」が残ると、また同じ場所に引き寄せられます。

失敗の後に臭いを完全に消すことが重要なのは、この「嗅覚の記憶」をリセットするためです。人間が気づかないレベルの残臭でも犬には残ります。

トイレの場所と環境の設定

最初に決めることは「どこでさせるか」の1点です。

場所を2〜3ヶ所用意すると、犬は「どこでもいい」と学習します。最初は1箇所に絞り、そこを「自分のトイレ」として体で覚えさせることが先決です。

シートをそのまま床に置くと、ずれる・踏み荒らす・噛む、という問題が起きやすい。トレーを使うと位置が固定され、「ここがトイレ」という境界がはっきりします。ふくはシートを噛む癖があったので、メッシュ付きのトレーに変えてからぐっと安定しました。

シートは厚手を使うことをおすすめします。薄手は吸収が遅く、踏んだ足に尿がつきやすい。まとめ買いして在庫を切らさないことも大事で、シートが古くなると臭いが残りやすく定着を妨げます。

タイミングを読む

トイレのタイミングは犬によってある程度パターンがあります。

  • 起き抜け(寝て5〜10分以内)
  • 食事の15〜30分後
  • 遊んだ後・興奮した後
  • 散歩から帰って10分以内

このタイミングでトイレスペースに連れていき、成功したら排泄が終わった瞬間に褒めます。0.5秒遅れると何に対して褒められているか伝わらないことがあるので、タイミングは重要です。ご褒美のおやつを手元に用意しておくと反応がよくなります。

「タイミングを読んで先回りする」を繰り返すことで、犬は「ここでしたら褒めてもらえる」という経験を積み上げます。

失敗した時のルール

叱らない、が基本です。ふくの時に叱ってしまい、その結果「飼い主が見ていない場所でこっそりする」という習慣が強化されました。叱ることで排泄自体を隠すようになると、定着がさらに遅れます。

失敗した時は:

  1. 無言で片付ける(声を出さない、目を合わせない)
  2. ペット用消臭スプレーで臭いを徹底的に消す
  3. 次のタイミングを待つ

「怒るエネルギーを褒めるために使う」という考え方に切り替えてから、ふくの失敗が目に見えて減りました。

多頭飼いの場合

ふくとあんのような多頭飼いでは、トイレの場所・数・タイミングが個別に必要なことがあります。

ふくはリビングの隅、あんは玄関近く——という形で場所を分けました。お互いのシートに引き寄せられることもあるため、初期は「自分のトイレ」が分かれていることが落ち着きやすかったです。

1頭の定着ができてから2頭目を迎える場合は、先住犬のトイレ習慣をできるだけ変えないことが大切です。場所や時間のルーティンが崩れると、先住犬の粗相が増えることがあります。


トイレトレーニングは「正しい方法を知っているかどうか」より「正しい方法を根気よく続けられるかどうか」の差だと感じています。焦るほど定着が遅れ、淡々と続けるほど早く安定する。ふくでそれを学んで、あんで実感しました。

この記事を書いている人

久保里奈(くぼ りな・39歳)
神奈川県逗子市在住のフリーランスデザイナー。 柴犬「ふく(メス・6歳)」「あん(オス・2歳)」と暮らしています。 柴犬専門で10年、咬みつき癖や手作りごはんの試行錯誤の記録を綴っています。

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タグ: #トイレトレーニング#しつけ#粗相#室内トイレ#子犬