しつけが入らない時の3つの見直し — ふくの「待て」だけ完璧の理由
「ふくは『待て』だけは完璧なのに、他は全然入らない」。これ、ふくが3〜4歳の頃の私の悩みでした。柴犬は頑固な犬種だと聞いていましたが、それにしても他のコマンドが全く定着しなくて、私の教え方に問題があるんじゃないかと自信をなくしていました。
獣医ではないし、ドッグトレーナーでもないので「これが正解」とは言えませんが、私が試行錯誤してたどり着いたしつけが入らない時に見直すべき3つのポイントを共有します。同じ悩みの方の参考になれば嬉しいです。
大前提:柴犬は時間がかかる犬種
最初に伝えたいのは、これです。柴犬はラブラドールやプードルのような「飼い主を喜ばせたい」気質ではなく、自分で考えて納得しないと動かない犬種だと言われています。コマンドの定着まで他犬種の2〜3倍時間がかかるのは普通だそうです。これを知らないと「うちの子だけできない」と焦ってしまいます。
見直し1:ご褒美が「特別」じゃない
最初に見直したのはここでした。普段からおやつを頻繁にあげていると、しつけ時のご褒美が「いつものおやつ」と認識されて、特別感がなくなります。
我が家ではこれを「しつけ専用」にしました。普段の食事中やリラックスタイムには絶対出さない。**「これが出る=何か練習する時間」**という関連付けを作ったら、ふくの集中力が明らかに変わりました。注意点としては、ジャーキー類はカロリーが高めなので、その日の食事を少し減らす調整が必要です。
ご褒美のヒエラルキーを作るのも有効でした。普段のおやつ < しつけ用ジャーキー < 特別な日(コマンド完成日)のお肉、という3段階です。
見直し2:フードと体調が安定していない
これは盲点でした。お腹の調子が安定しない・痒みがある・栄養バランスが偏っている犬は、しつけに集中できません。あんも、皮膚が痒い時期は明らかに集中力が落ちていました。
フードを見直すなら、いきなり全量切り替えず1〜2週間かけて徐々に移行するのが鉄則。我が家もこれを守って、お腹を壊すことなく移行できました。
もう1つ大事なのが、毎日の食事のリズム。同じ時間に食事できる犬は、しつけ時間にも集中しやすいです。朝・夜の食事時間を固定するだけで、しつけが入りやすくなるというのは獣医にも言われました。
見直し3:教える時間と環境
これが一番大きかったかもしれません。私は最初、夜の食事後にしつけタイムを取っていました。これ、犬にとっては眠くて集中できない最悪の時間帯だったんです。
獣医に教わって、朝の散歩から帰ってきた直後(ふくの場合7時頃)に5〜10分のしつけタイムに変えました。これだけでコマンドの吸収速度が体感3倍になりました。犬が一番元気で集中できる時間帯を選ぶのが鉄則です。
環境面では:
- テレビをつけたまま:NG。気が散ります
- 家族が動き回っている:NG。視線がブレます
- 静かな部屋・私と犬だけ:OK。集中できます
見直し以外で大事だったこと
3つの見直しと別に、習慣として大事だったことを書いておきます。
1回のしつけは5〜10分以内に。長すぎると犬は飽きるし、私もイライラしてきて声が荒くなります。短時間×毎日が一番効きます。
できなかった時に叱らない。これは本当に大事。「できない=罰」になると、しつけ時間そのものが嫌になります。できたら褒める、できなかったらスルー、これだけで十分です。
家族全員でコマンドを統一。我が家は私と夫で「お座り」「Sit」をバラバラに使っていた時期があり、ふくが混乱していました。家族会議でコマンド表を作って統一したら一気に進みました。
それでも入らない時はプロに相談
3ヶ月以上見直しても変わらない場合は、ドッグトレーナーやかかりつけ獣医に相談するのが一番です。我が家もふくの「ハウス」が入らなかった時、トレーナーに2回出張で来てもらって、私の手の動きの癖を直してもらったら一気に進みました。犬の問題に見えて、実は飼い主の問題というケースは本当に多いそうです。
「待て」だけ完璧の理由
最後に、ふくが「待て」だけ完璧だった理由を、後から振り返って分析してみました。
- 「待て」は他のコマンドより教えていた回数が圧倒的に多かった(食事前に必ずやっていたから)
- 教える時間帯がいつも同じ(朝晩の食事直前)
- 成功したら必ずご褒美(食事そのもの)が出る、という非常に強い動機付け
- 失敗してもただ食事が遅れるだけで、叱られない
つまり頻度・時間帯・動機付け・ストレスのなさの4条件が揃っていたんです。他のコマンドにもこれを意識的に作るようにしたら、徐々に入るようになりました。
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まとめ
- ご褒美のヒエラルキーを作って「しつけ用は特別」にする
- フードと体調・食事のリズムが安定していないとしつけは入らない
- しつけは犬が元気な時間帯・静かな環境で短時間
- できない時に叱らない・家族でコマンド統一
- 3ヶ月変わらないならプロに相談
繰り返しになりますが、私は獣医ではないので、強い問題行動や個別のしつけ判断はかかりつけ医や動物行動学の専門家に相談してください。柴犬のしつけは時間がかかります。我が家も6年と2年かけてここまで来ました。できないことばかり数えるより、できるようになった1つを一緒に喜ぶ。これが一番のコツかもしれません。
この記事を書いている人
久保里奈(くぼ りな・39歳)
神奈川県逗子市在住のフリーランスデザイナー。
柴犬「ふく(メス・6歳)」「あん(オス・2歳)」と暮らしています。
柴犬専門で10年、咬みつき癖や手作りごはんの試行錯誤の記録を綴っています。
タグ: #まて#柴犬の特性#ふくの記録#失敗談