犬の混合ワクチン、何種を選ぶ?——あんの接種スケジュールと副反応の話
あんを生後3ヶ月で迎えた翌月、初めてかかりつけの動物病院に連れて行きました。「混合ワクチンは何種がいいですか?」と聞いたら、「どこに連れて行くか、他の犬と接触する機会がどのくらいあるかによりますね」と言われました。
そこから初めてちゃんと調べました。ふくのときは前の飼い主さんがすでに接種していたので、引き継ぎで年1回の追加接種を続けるだけで済んでいた。一から選ぶのは、あんが最初でした。
混合ワクチンとは——なぜ打つのか
「混合ワクチン」は、犬が感染しやすい複数の病原体に対して一度で免疫をつけるための注射です。代表的なものにはジステンパー、犬パルボウイルス、アデノウイルスなどが含まれます。
これらの病気は、感染した犬の糞便・唾液・鼻水を介して広がります。直接接触だけでなく、散歩コースや公園の地面経由でも感染することがあります。症状が重く、子犬では命に関わることもあるため、定期的な接種が基本の予防手段です。
狂犬病ワクチンは混合ワクチンとは別物で、こちらは法律(狂犬病予防法)で毎年の接種と登録が義務付けられています。毎年春に行われる市区町村の集合接種か、かかりつけ病院での個別接種で受けることになります。
何種を選ぶか——5種・7種・10種の違い
混合ワクチンには種数があります。日本で一般的に使われているのは以下のとおりです。
| 種数 | 含まれる主な対象 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 5〜6種 | 基本的な感染症のみ | 室内中心・他犬との接触が少ない |
| 7〜8種 | 上記+コロナウイルスなど | ドッグランを時々利用する |
| 10〜11種 | 上記+レプトスピラ | 水辺や土の多い場所でよく遊ぶ |
レプトスピラは、ネズミなどの野生動物の尿に汚染された水や土を介して感染する細菌です。川遊びや山道の散歩が多い犬には、レプトスピラを含む種数のワクチンを選ぶことが多いと言われています。
あんの場合、逗子の海岸散歩がメインで川には行かないため、かかりつけ医と相談して7種を選びました。ふくも同じです。種数の選択は「どこで何をするか」を軸に、獣医師に相談して決めるのが一番です。
接種スケジュール——子犬から成犬まで
子犬の場合、生まれてしばらくは母犬から受け継いだ「移行抗体」があります。この抗体が切れる時期に合わせて接種するのが原則で、一般的には生後6〜8週頃に1回目を打ちます。
初年度は3〜4週間隔で2〜3回接種し、翌年から年1回の追加接種に移行します。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 生後6〜8週 | 混合ワクチン1回目 |
| 生後10〜12週 | 2回目(3〜4週後) |
| 生後14〜16週 | 3回目(必要な場合) |
| 翌年以降 | 年1回の追加接種 |
| 毎年4〜6月 | 狂犬病ワクチン(法定) |
あんのスケジュールは、迎えたときにブリーダーさんが1回目を打ってくれていたので、2回目・3回目と順番に病院で受けました。成犬になってからは毎年春、狂犬病と時期をずらして混合ワクチンを打っています。
接種後に気をつけること
多くの場合、副反応は軽いもので、接種当日〜翌日の倦怠感や接種部位の軽い腫れ程度で自然に回復します。ただし、まれにアナフィラキシー反応(急激なアレルギー反応)が起こることがあります。
接種直後〜30分の様子が一番重要です。以下のサインが出たら、すぐに病院に連絡してください。
- 顔・まぶたが腫れる
- 嘔吐・下痢が続く
- ぐったりして立ち上がれない
- 呼吸が荒い・苦しそう
帰宅後は安静にさせ、当日はシャンプーや激しい運動は避けます。体温を確認して、平熱(犬の正常体温は38.0〜39.2℃)の範囲内かどうか確認する習慣をつけると安心です。
あんの初回接種後、帰宅して少し元気がなかったので体温を測ったことがありました。38.6℃で正常範囲内と確認できて安心した覚えがあります。副反応かどうか判断する基準になるので、ペット用体温計はひとつ持っておくと便利です。
接種記録を手帳でまとめる
ペットホテルや一部のドッグラン・トリミングサロンでは、ワクチン接種証明書の提示を求められることがあります。証明書は動物病院から発行してもらえますが、どの病気に、いつ、何種のワクチンを打ったかを自分でも記録しておくと安心です。
ふくの記録は最初の病院からの引き継ぎ書類が出発点で、それ以降は手帳にまとめています。接種日・種数・次回の目安時期を書いておくと、「今年はもう打ったっけ?」という確認が楽になります。
あんの接種記録は、このノートに体重・健康診断の数値も一緒に記録しています。ワクチンだけでなく、フィラリア薬の投与日や狂犬病の接種日もまとめておくと、年間の予防スケジュールが一覧で見えて管理しやすいです。
ワクチンは「なんとなく毎年打っている」から、「何をなぜ打っているのかわかって打つ」に変わると、異変への気づきも早くなります。種数の選択は獣医師と相談して、接種後の様子を観察する習慣だけ身につけておく。それだけで、だいぶ落ち着いて取り組めます。
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この記事を書いている人
久保里奈(くぼ りな・39歳)
神奈川県逗子市在住のフリーランスデザイナー。
柴犬「ふく(メス・6歳)」「あん(オス・2歳)」と暮らしています。
柴犬専門で10年、咬みつき癖や手作りごはんの試行錯誤の記録を綴っています。
タグ: #ワクチン#混合ワクチン#狂犬病#予防接種#健康管理