クレートトレーニング5ステップ — 柴犬2頭で実践した手順
「クレートに入ってくれない…」これ、柴犬飼いあるあるじゃないでしょうか。うちのふくは6歳の頑固者で、最初は本当に苦戦しました。あんは2歳で社交的なので比較的すんなりでしたが、それでも完全に「ハウス」の合図で入るまでには2ヶ月かかりました。
獣医ではないので個別のアドバイスはできませんが、私が試して効果があった5ステップを共有します。災害時の避難・動物病院・車移動など、クレートに慣れているかどうかで犬のストレスが大きく変わるので、苦手な子こそやる価値があると思っています。
準備:クレート選びから始める
まず大事なのは、犬が「窮屈すぎず、広すぎない」サイズのクレートを選ぶこと。広すぎると安心感が出ません。柴犬の成犬ならMサイズ(幅50-60cm前後)が目安だと獣医に教わりました。
我が家は折りたたみ式を選びました。普段はリビングに出しっぱなし、来客時や掃除の時だけたたむ運用です。注意点としては、安いクレートだと噛み癖のある子は壊してしまうこと。あんは2歳のいたずら盛りなので、頑丈なものを選びました。
ちなみに最初の慣らし期間用に「お試しでまずは1〜2週間」というつもりなら、ダンボール製のハウスから始める手もあります。子犬を迎えたばかりの頃に、本格的なクレートに慣れる前のワンクッションとして使う飼い主さんも見かけます。
ステップ1:扉を開けっぱなしで放置(2週間)
最初の2週間は、クレートを部屋に置いて扉を開けっぱなしにするだけ。中にお気に入りのタオルと、いつものおもちゃを入れて「これは何だ?」と犬に観察させる時間です。
ふくは最初、近寄ろうともしませんでした。あんは初日から中で寝ていました。性格でこんなに違うんだと驚きました。この段階で扉を閉めるのは絶対NG。「クレート=閉じ込められる場所」と認識されると後の工程が全部やり直しになります。
ステップ2:おやつでポジティブな関連付け
ふくが近寄らないので、ステップ2ではおやつを使いました。クレートの手前→入口→中→奥と、徐々におやつの位置を移動させていく方法です。
ご褒美用に置いている無添加のさつまいもジャーキー。普段のおやつより少し特別感があるものを使うと効果的です。ただし高カロリーになりがちなので、トレーニング中はその日の食事を少し減らすバランス調整が必要でした。
ふくは1週間目で入口手前まで、2週間目で半分まで、3週間目でようやく全身入るようになりました。焦らずほめる、これに尽きます。
ステップ3:扉を一瞬だけ閉める
中で食事ができるようになったら、扉を1秒だけ閉めて開けるを繰り返します。ここで嫌がる素振りがあったら、すぐステップ2に戻る勇気が大事。
ふくの場合、最初の1秒で唸ったので、ステップ2に1週間戻しました。獣医に相談したら「焦らないで。柴犬は頑固な分、自分で納得すると深く学習しますよ」と言われ、気持ちが楽になりました。
ステップ4:扉を閉めて短時間留守
1秒→5秒→10秒→1分→5分と段階的に伸ばしていきます。同時に、留守番中のフード選びも見直しました。お腹の調子が安定していると、クレート内でも落ち着きやすい気がします。
ステップ5:「ハウス」の合図で自分から入る
最後の仕上げが、合図(コマンド)で自分から入るようにする段階です。我が家では「ハウス」を使いました。クレートを指さして「ハウス」と言い、入ったらおやつ。これを繰り返すだけです。
ふくは2ヶ月、あんは3週間でマスターしました。ポイントは、入った瞬間に必ず褒めてご褒美を出すこと。「入る=いいことが起きる」をひたすら積み重ねます。
つまずきポイント正直編
うまくいかなかったことも書いておきます。
- 押し込もうとする:絶対NG。ふくの場合、これで1週間トレーニングが後退しました
- 罰として閉じ込める:これも論外。クレートが嫌な場所になります
- 長時間連続で閉じ込める:成犬でも連続4時間が上限と獣医に言われました
- 掃除のために雑に動かす:クレートが「自分の安心の場所」だと認識し始めたら、勝手に動かすと不安にさせます
クレートが役立った場面
トレーニングが完了してから役立った場面を実例で挙げると:
- 動物病院での待合室(他の犬が苦手なふくの避難場所になった)
- 車での移動(後部座席に固定して安全確保)
- 来客時(知らない人が苦手な柴犬には必須)
- 災害訓練(逗子は津波想定地区なので、避難バッグと一緒に運用練習)
特に災害訓練は、自治体の防災訓練でクレート搬送の練習をする機会があり、慣れていてよかったと心底思いました。
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まとめ
- クレート選びはサイズと頑丈さの両立がポイント
- ステップ1の「開けっぱなしで放置」を絶対省略しない
- おやつでポジティブな関連付けが基本
- 扉を閉めるのは犬が中で寛げるようになってから
- 押し込み・罰・長時間放置は厳禁
繰り返しになりますが、私は獣医ではないので、強い恐怖反応や攻撃性を見せる場合は、無理に進めず動物行動学の専門家やかかりつけ獣医に相談してください。柴犬は時間がかかる犬種だと思いますが、入った時の安心した寝顔を見ると、やってよかったと心から思います。
この記事を書いている人
久保里奈(くぼ りな・39歳)
神奈川県逗子市在住のフリーランスデザイナー。
柴犬「ふく(メス・6歳)」「あん(オス・2歳)」と暮らしています。
柴犬専門で10年、咬みつき癖や手作りごはんの試行錯誤の記録を綴っています。
タグ: #クレート#子犬期#留守番#ふくの記録#あんの記録