爪切り嫌いを治す — ふくが暴れなくなるまでの3ヶ月

「ふく、爪切るよ〜」と言った瞬間にソファの裏に逃げ込む、これがうちの定番でした。柴犬は爪切りが苦手な子が多いと聞きますが、ふくは特にひどくて、最初の頃は2人がかりで押さえつけてもダメでした。

この記事は、私が3ヶ月かけてふくの爪切り嫌いをマシなレベルまで持っていった工程の記録です。完全に大人しくはなっていませんが、今は1人で5本切れるレベルまできました。獣医ではないので一般論として書きます、参考程度に読んでください。

なぜ柴犬は爪切りが苦手か — うちなりの仮説

獣医に相談して教わったのは、犬は足先が一番敏感で、特に柴犬は警戒心が強いから足を持たれること自体が嫌、という話でした。なので、いきなり爪切りバチンとやるのは、犬から見ると拷問に近いんだそうです。

ふくの場合、子犬の頃に1度爪を深く切りすぎて出血させてしまったことがあって、それがトラウマになっている可能性も指摘されました。そこから「足を持つ→嫌な記憶」の連想が完成してしまった、ということです。

第1ヶ月:ひたすら「足を触る練習」

最初の1ヶ月は爪切りを一切しませんでした。やったのは、足を触ることへの慣らし、これだけです。

具体的には、ソファでくつろいでいるふくに、おやつを1つ手に持って近づいて、足先をちょんと触る → すぐおやつ、を1日3回。最初はそれでも嫌がりましたが、2週目ぐらいから「触られる→おやつ」の連想ができ始めました。

おやつは小さくちぎれる無添加のジャーキーがちょうどよかったです。1回のサイズは爪の先程度に小さくして、3週間で慣れさせる作戦に。効果があったのは、ご飯前のお腹が空いてる時間に練習することでした。お腹が満たされていると、おやつへの反応が鈍くなります。

第2ヶ月:爪切りを「見せる・嗅がせる」

第1ヶ月で足を触られても怒らなくなったら、次は爪切り器具自体に慣らす段階です。

うちでは、爪切りを床に置いて、ふくが自分で近寄って嗅いでくれたらおやつ、というのを繰り返しました。これも最初は近寄りもしなかったんですが、3日目ぐらいから「これに近づくとおやつが出る」と学習。

ここで気をつけたのは、絶対にこの段階で爪を切らないこと。せっかく爪切りに対する印象を中立に戻しても、1回でも切ろうとすると振り出しに戻ります。私はここで2回失敗して、最初からやり直しました。

第3ヶ月:1日1本ルールで実戦

3ヶ月目から、ようやく実戦です。ただし、いきなり全部切ろうとしないのがコツでした。

うちのルールは「1日1本だけ、その日の機嫌が良さそうな時に」。10秒で1本切って、終わったらおやつ大盤振る舞い。これを2週間続けて、やっと20本(前後左右の4本指5本ずつではなく、犬は前足5本+後ろ足4本×4で計18本ぐらい)を1周しました。

切るときの体勢 — これが意外と大事

獣医のトリマーさんに教わった体勢が、私には一番ラクでした。

  • ふくがリラックスして横になっているとき
  • 私が後ろから抱き込むように座る
  • 切らない方の手で軽く足首を支える(掴むのではなく、添える程度)
  • 爪切りは血管を避けて先端1〜2mmだけ

血管を切らないのが一番大事で、白い爪の犬は血管が透けて見えるんですが、ふくは黒爪なので見えません。なのでうちは「先端の少しだけ」を厳守しています。深爪が怖い場合は、無理せずトリマーや動物病院にお願いするのが正解だと思います。

体調管理も並行して — 体温チェックも習慣化

爪切りのついでに、足先や体を触ることに慣らしていくと、他の健康チェックもやりやすくなります。

うちは耳で測れる体温計を導入してから、ふくの体調変化に気付きやすくなりました。柴犬の平熱は38.5度前後ですが、これも個体差があるので普段の数値を知っておくのが大事です。爪切りの後にちょっと測る、を習慣にしています。

フードを「足触られる練習向き」に変えた話

これは副次的な効果なんですが、ふくの場合、フードを変えたタイミングで全体的に落ち着きが出ました。前は興奮しやすくて爪切り中も暴れていたんですが、消化に優しいフードに変えたら攻撃的な反応が減った気がします。

これは効果保証の話ではなく、うちのケースとして書いています。フードは個体差があるので、合う合わないは試さないと分かりません。

切らない選択肢 — トリマー・動物病院の活用

正直に書くと、ふくの後ろ足だけは未だに私一人では切れないことがあります。そういう時は、無理せず動物病院でお願いしています。1回500〜1000円ぐらいで、5分で済みます。

「爪切りは飼い主が自分でやるもの」という思い込みは、私は捨てました。トラウマを増やすぐらいなら、プロに任せた方がよっぽど犬にも優しいです。

やってみて効かなかったこと

  • 無理やり押さえつける:1回でも怖い思いをさせると、振り出しに戻ります
  • 2人がかり:ふくは余計に警戒して逃げました
  • 長時間の練習:1日5分以内が限界、それ以上は逆効果
  • 大声で叱る:これも完全にNGでした

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まとめ

  • 爪切り嫌いは1〜3ヶ月かけて段階的に慣らすのが結局近道
  • 第1ヶ月は足触り練習だけ、爪切りはしない
  • 第2ヶ月は爪切り器具を見せて嗅がせる
  • 第3ヶ月から1日1本ルールで実戦
  • 無理ならトリマー・動物病院に任せる選択も大事

しつこいようですが、私は獣医ではないので、爪の異常(変色・出血・歩き方の異変)があったら必ず動物病院で診てもらってください。柴犬は痛みを隠すので、爪のトラブルが進行していることもあります。「いつもと違う」を感じたら、自己判断せず受診を。

この記事を書いている人

久保里奈(くぼ りな・39歳)
神奈川県逗子市在住のフリーランスデザイナー。 柴犬「ふく(メス・6歳)」「あん(オス・2歳)」と暮らしています。 柴犬専門で10年、咬みつき癖や手作りごはんの試行錯誤の記録を綴っています。

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タグ: #失敗談#ふくの記録#病院#柴犬の特性