ユリウスK9は柴犬だとミニミニ・ミニどっち?2頭の胸囲を測って決めた話
散歩コースの田越川沿いで、柴犬にユリウスK9を着せている飼い主さんをよく見かける、という場面から始めましょう。黒くて厚手のベルトに、大きなロゴのワッペンが貼ってあるあれです。
ふくとあんの2頭分をそろえようと思ってサイズ表を開いた久保里奈は、そこで手が止まります。柴犬はMini-MiniとMiniのちょうど境目に入りやすいからです。この記事は、その悩みを物語形式で整理したもので、サイズ表などの公開情報と一般的な採寸の考え方にもとづいています。サイズ表などの公開情報にもとづいています。
物語の設定では、ふく(9kg・胸囲50cm)とあん(8kg・胸囲47cm)の2頭を例に、サイズの迷い方と判断の順番を整理します。
サイズ表を見ると柴犬は「どちらにも入る」
ユリウスK9のIDCパワーハーネスは、柴犬サイズだと下の2つが候補になります。
| サイズ | 胸囲の適合範囲 | 体重の目安 |
|---|---|---|
| Mini-Mini | 40〜53cm | 4〜7kg |
| Mini | 49〜67cm | 7〜15kg |
問題は49〜53cmが両方のサイズ表に入っていること。そして柴犬の成犬は、だいたいこの重なった範囲に着地します。サイズ表の数値は変わることがあるので、購入前に公式サイトで確認してください。
さらにややこしいのが、体重で見ると答えが変わることです。ふくは9kgなのでMini。でも胸囲50cmはMini-Miniの範囲にも入っています。あんは8kgでMiniの体重帯なのに、胸囲47cmはMini-Miniの範囲。体重を見るか胸囲を見るかで、2頭とも結論が逆になるのが、この物語のポイントです。
「体重より胴回りを重視」という説明がよく見られるので、まず正しく測るところから始めるのが基本です。
まず胸囲を測る(ここを間違えると全部ずれる)
胸囲は、前足の付け根のすぐ後ろ、体でいちばん太くなる位置をぐるっと一周させて測ります。
金属の巻尺だと体の丸みに沿わないので数値がずれます。布製のやわらかいメジャーが向いています。数百円のものですが、これが無いとサイズ選びがあてずっぽうになります。
測るときのコツを3つ。
- 立たせた状態で測る。伏せていると胸が広がって2〜3cm大きく出ます
- 毛を押さえつけない。ダブルコートの柴犬は毛を潰すと1cm以上変わることがあります。指1本が入るくらいの余裕で当てます
- 換毛期の前後で測り直す。冬毛の時期と夏で、胸囲が2cmほど変わることがあります
物語の設定では、2頭のサイズはこうなります。
| 体重 | 首回り | 胸囲 | |
|---|---|---|---|
| ふく(赤柴・メス・6歳) | 9kg | 33cm | 50cm |
| あん(黒柴・オス・2歳) | 8kg | 31cm | 47cm |
体重差はたった1kgなのに、胸囲は3cm違います。柴犬は体重が近くても骨格の幅が個体でけっこう違うので、体重だけで選ぶと外すことがあります。
重なった範囲に入ったときの考え方
あんの47cmはMini-Miniの上限寄り、ふくの50cmは両サイズの重なり部分。どちらも表だけでは決めきれない場合は、調整ベルトの余り方で考えるのが一般的です。
同じ「胸囲50cm対応」でも、調整ベルトの余り方はサイズによって違います。
- 小さめのサイズで調整ベルトをほぼ最大まで伸ばして留まる場合:数値上は範囲内でも、遊びがなく、犬が体をひねると胸のあたりが引きつる可能性があります。
- 大きめのサイズで調整代が真ん中あたりに収まる場合:体をひねっても追従しやすく、成長や換毛期の体型変化にも対応しやすくなります。
- 逆に、大きめのサイズで一番きつく締めてもまだ浮く場合は、走ったときに脇の下でハーネスが前後に動くので、小さめのサイズが向きます。
「サイズ表の範囲に入っているか」ではなく「調整代の真ん中あたりで収まるか」で見ると、迷いにくくなります。ベルトを伸ばしきる・締めきるサイズは、成長や換毛期の体型変化に対応できません。
試着ができない場合は、返品や交換の条件を事前に確認してから購入すると安心です。
気をつけたい点
いい面ばかり書くと嘘になるので、一般的に注意される点も整理しておきます。
ひとつは真夏の日中の使用です。ベルトが太くて面積が広いぶん、暑い時期の日中は背中に熱がこもりやすい、と考えられます。夏の散歩は朝夕の涼しい時間帯にして、日中に出かける日は薄いメッシュ素材のものに替える、という考え方があります。
もうひとつは後ずさりで抜ける可能性です。柴犬は後ろに下がりながら抜けるのが得意で、胸と首の2周だけで固定するタイプはこれに弱い、とされます。絶対に外せない場面(花火大会や動物病院など)では、胴にもう1本ベルトが回るタイプを併用する飼い主さんもいます。
柴犬の体格別・どちらを見るべきかの早見
柴犬の犬種標準(成犬メス7〜9kg・オス9〜11kg、胸囲はおおむね45〜60cm)と照らして整理すると、こうなります。
| 実測した胸囲 | 該当サイズ | 判断 |
|---|---|---|
| 40〜48cm | Mini-Mini のみ | 迷わずMini-Mini。小柄なメス・若い個体・豆柴サイズ |
| 49〜53cm | 両方に該当 | ここが問題の帯。調整代で判断する |
| 54〜60cm | Mini のみ | 迷わずMini。大きめのオスはここに入る |
| 61cm以上 | Mini(上限寄り) | 柴犬としてはかなり大型。Medium も検討 |
柴犬の多くは49〜60cmに散らばるので、**「胸囲53cm以下ならまず迷う」**と考えておくといいでしょう。ふく50cm・あん47cmはどちらも下寄りで、2頭とも境界付近、という設定です。
なお胸囲60cmを超えるような個体は、柴犬というより甲斐犬や紀州犬に近い骨格のことがあります。その場合はMiniの上限では足りないので、ひとつ上を見たほうがいいでしょう。
よくある測り方の間違い
採寸でやりがちな間違いが3つあります。たとえば、本当は胸囲50cmなのに、46cmと測ってしまうケースです。4cmもずれます。
メジャーを引きすぎる 洋服の採寸の感覚で、たるみが出ないようにきつく巻いてしまいがちです。犬の胸は肋骨の外側に筋肉と厚い被毛があるので、締めると簡単に数cm縮みます。指1本が入るくらいの緩さで当てるのが正しい測り方です。
測る位置が後ろすぎる 胸囲は「前足の付け根のすぐ後ろ」です。お腹に近い位置を測ると細く出ます。柴犬は胸が深くお腹が締まった体型なので、数cm後ろにずれるだけで差が出ます。
犬が伏せかけている 立っているつもりでも、途中で腰が落ちることがあります。前足で支える姿勢が崩れると胸郭の形が変わるので、家族におやつを持ってもらって、顔を上げた状態で測るのがおすすめです。
採寸そのものの様子は、別記事にも書いています。
買ったあとに変わること
サイズが決まって終わりではなく、使ううちに調整が必要になることがあります。
換毛期の前後で緩む・きつくなる 柴犬はダブルコートなので、冬毛があるかないかで胸囲が2cm前後動くことがあります。買ったときぴったりでも、季節が変わると指3本入るゆるさになっていることがあります。これは抜ける原因になりえます。
シニアになると体型が変わる 6歳を過ぎたあたりから背中まわりの筋肉が落ちて、同じサイズでも肩の位置での当たり方が変わることがあります。月に一度、ベルトの位置を確認する習慣があると安心です。
つまり**「一度合わせたら終わり」ではなく、季節と年齢で見直すもの**です。
サイズで迷ったときの判断の順番
迷ったときの考え方を順番にまとめます。
- 立たせた状態で胸囲を測る(毛を潰さない・伏せさせない)
- 体重ではなく胸囲の数値でサイズ表を引く
- 重なった範囲に入ったら、調整代が真ん中で収まる方を選ぶ
- 成長期の子犬なら大きい方(調整代を締めて使い、伸ばして延命する)
- 成犬で体型が安定しているなら、フィット優先で小さい方も選択肢
子犬の場合はもうひとつ注意があります。柴犬は1歳前後まで胸囲が伸びるので、生後6ヶ月で買ったものが1歳で入らなくなることがあります。あんを生後4ヶ月で迎える物語なら、最初のハーネスは1年もたないかもしれません。
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まとめ
- 柴犬の胸囲はユリウスK9のMini-MiniとMiniの重なり(49〜53cm)に入りやすい
- 体重で引くか胸囲で引くかで結論が変わるので、胸囲を優先して見る
- 測るときは立たせて、毛を潰さず、換毛期の前後で測り直す
- 数値が重なったら「調整代の真ん中で収まる方」で判断すると決めやすい
- 物語の設定では、ふく(胸囲50cm)がMini寄り、あん(胸囲47cm)がMini-Mini寄り
ハーネスのサイズは犬の骨格・被毛の量・年齢で変わります。私は獣医ではないので、皮膚に擦れや赤みが出た場合や、体格に不安がある場合は必ずかかりつけの獣医師に相談してください。
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この記事を書いている人
久保里奈(くぼ りな・39歳)
神奈川県逗子市在住のフリーランスデザイナー。 柴犬「ふく(メス・6歳)」「あん(オス・2歳)」と暮らしています。 柴犬専門で6年、咬みつき癖や手作りごはんの試行錯誤の記録を綴っています。