手作りに切り替える前に獣医に確認すべき3つのこと
「手作りごはん、始めてみたいけど、何から確認したらいいのか分からない」。ふくが5歳で食いつきが落ちた時、私もまさにこの状態でした。
結論から言うと、始める前に獣医に確認しておくべきことが3つあります。私はこの順序で確認しなかったせいで、最初の1週間でいくつか失敗しました。これから手作りに切り替える方が同じ遠回りをしないように、自分のメモを公開する気持ちで書いています。
獣医ではないので、これは「飼い主としての確認すべきポイント」の話です。具体的な栄養設計やレシピは、必ずかかりつけの獣医さんに個別に相談してください。
私の最初の失敗 — 獣医に相談せず始めたら醤油を入れた
恥ずかしい話なんですが、私は手作りを始めた最初の日、「人間が美味しいと思う味じゃないと食べないだろう」と思って、醤油を一滴入れました。翌日、別件で獣医に行った時にその話をしたら、明らかに困った顔で「犬の腎臓は塩分にすごく弱いです。一滴でも、続けたら腎臓に負担がかかります」と言われました。
もし最初に獣医に「これから手作りに切り替えたいんですが」と相談していれば、こんな失敗はしなかったはずです。「自分で調べる」と「獣医に確認する」は、全く違うレベルの安全網だと、その時に痛感しました。
確認1:今の体の状態(血液検査・体重・持病)
最初に確認したのは、ふくの今の健康状態です。具体的にはこの3つを獣医に出してもらいました。
- 血液検査の数値:肝機能・腎機能・血糖値・タンパク質量
- 適正体重と現在の体重:太っているのか痩せているのか
- 持病の有無:アレルギー・消化器の弱さなど
これが分からないと、レシピの方向性が決まりません。たとえば腎機能が弱い子はタンパク質を抑える必要があるし、肥満気味なら炭水化物を減らす方向になります。ふくの場合は「6歳・健康・適正体重」だったので、標準的な構成でOKでした。
「健康診断は1年前に受けたから大丈夫」と思いがちですが、手作りに切り替える前は、できれば直近3ヶ月以内の数値を見せてもらうのがいいと、獣医に教わりました。
確認2:必要なカロリーと栄養素のバランス
次に確認したのは、ふくに必要な1日のカロリーと、タンパク質・脂質・炭水化物のバランスです。
獣医に出してもらったうちのふく(9kg・健康な成犬)の目安は、
- 1日のカロリー:約350kcal
- タンパク質:50%程度
- 脂質:20〜25%
- 炭水化物:25〜30%
これも個体差が大きくて、シニアになるとタンパク質を少し抑える方向になることが多いそうです。あと、運動量が多い子はカロリーが上がります。ネット上のレシピをそのままコピペするのが一番危ないのは、この数字が犬ごとに違うからです。
我が家はこの数字を踏まえて、市販フードのカロリーを基準に、最初は同じカロリーで作るところから始めました。
確認3:避けるべき食材リスト(個体差を含めて)
3つ目は、避けるべき食材のリストです。一般的な禁忌(玉ねぎ・ぶどう・チョコレート等)はネットでも調べられますが、個体ごとのアレルギーや弱い食材は獣医にしか判断できません。
ふくの場合、獣医から教わったのは、
- 一般禁忌:玉ねぎ・ぶどう・チョコレート・カフェイン・香辛料・調味料すべて
- ふく個別:当時、消化器がやや弱かったので、最初の2週間は脂の多い肉(豚バラ等)を避ける
- 様子を見る:新しい食材は1日1種類だけ追加して、便と体調を48時間観察
このリストをノートに書いて、冷蔵庫に貼っています。料理中に「これ大丈夫だっけ?」と毎回スマホで調べていたのが面倒だったので、これは早めにやって良かったです。
道具の確認も同じタイミングで
獣医確認とは別に、家で揃えておくべき道具もこのタイミングで考えました。手作りは保存と衛生管理が重要なので、最低限これだけは買い足しました。
3日分の作り置きを冷蔵庫に保存するのに、密閉できるストッカーは必須でした。最初は普通のタッパーを使っていたら、3日目に少し匂いが移って、ふくが食べないことがあったんです。密閉性が高い分、開けにくい弱点はありますが、衛生面ではこちらが安心です。
ふくは6歳になって首を下げる姿勢が辛そうだったので、高さ調整付きのスタンドに切り替えました。手作りは水分量が多い分、こぼすと床が汚れるんですが、スタンドにしてからこぼしも減りました。サイズが大きめなので、洗うときシンクで邪魔になるのは正直あります。
獣医に伝えるべきこと(こちらから)
逆に、こちらから獣医に伝えるべきことも3つあります。
- 手作りに切り替える理由(食いつきが悪い/アレルギー/こだわり等)
- どのくらいの頻度で作れるか(毎日/週末まとめて/市販と併用)
- 継続できる予算感
3つ目は意外と大事で、「全部国産無農薬で」と理想だけ伝えると、月の食費が跳ね上がります。ふくの場合、獣医に「無理のない範囲で続けることが一番大事」と言われて、スーパーの普通の鶏むね肉と野菜で十分、という方針になりました。
切り替え後のフォローも決めておく
最後に、切り替え後のフォロー頻度も獣医と決めておきました。
- 1ヶ月後:体重と便の状態を報告(電話でOK)
- 3ヶ月後:血液検査で数値の変化を確認
- 半年後:栄養バランスの再評価
この「フォロー予定」を最初に決めておくと、自分でも「ちゃんと数値で確認できる」という安心感があります。手作りは栄養バランスが偏りやすいので、3ヶ月に1回の血液検査は私のなかでは必須ルールにしています。
まとめ
- 始める前に「血液検査・適正カロリー・避ける食材リスト」の3つを獣医に確認する
- ネットレシピのコピペは個体差を無視するので危険
- 道具は密閉ストッカー+スタンドぐらいで十分
- 切り替え後のフォロー(3ヶ月ごとの血液検査)も同時に決める
- 自己判断より、獣医とのチーム戦の感覚で進めるのが安全
繰り返しになりますが、私は獣医ではないので、個別の判断は必ずかかりつけの獣医さんに相談してください。手作りごはんは「飼い主の愛情表現」だと思われがちですが、設計を間違えると犬の体に負担をかけます。最初の1ヶ月は特に、慎重に進めてあげてほしいです。
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この記事を書いている人
久保里奈(くぼ りな・39歳)
神奈川県逗子市在住のフリーランスデザイナー。
柴犬「ふく(メス・6歳)」「あん(オス・2歳)」と暮らしています。
柴犬専門で10年、咬みつき癖や手作りごはんの試行錯誤の記録を綴っています。
タグ: #獣医#手作りごはん#注意点